肩こりや腰痛などの原因の一つで、筋肉が原因となって痛みやしびれを引き起こす病気です。 筋痛症とも呼ばれます。急に重い物を持ったり、無理な姿勢をとって筋肉に繰り返し負荷を与えたりすると、筋肉が微小損傷します。いわゆる筋肉痛です。通常、この痛みは数日で自己回復をします。しかし、繰り返し筋肉に負荷を与えたり、寒冷にさらして血行を悪くしたりすると、その部分が痙攣(けいれん)状態になり短期間で自己回復できなくなります。この状態を筋膜性疼痛症候群(MPS)といいます。一般的な筋肉痛と比べて、痛みやしびれが強く、広範囲に生じます。
筋膜性疼痛症候群(MPS)では、筋肉の痙攣(けいれん)、硬直部位に物理的に力を加えると、そこから痛みや痺れが広がる点が見つかります。これをトリガーポイント、発痛点と呼びます。このトリガーポイントによる痛みは、トリガーポイントだけでなく、他の箇所へも痛みが広がります。この痛みを関連痛と呼びます。
トリガーポイントでは、筋肉を包む膜(筋膜)が癒着して炎症を起こしています。生理食塩水に麻酔薬を混ぜた薬液の注入にすることにより、癒着を剥離(リリース)する治療法です。超音波エコーを使用して筋肉や神経を確認しつつ、目的の深度・部位へ、注射器にて薬液を注入します。筋膜や末梢神経に滑走性をつくり、痛みや痺れを軽減させます。 当院では保険診療の一環として行っております。