患者様を無理な状態で“抱きかかえる”“持ち上げる”などの介助を日々行うことで、患者様と職員には、身体面・精神面に過度な負担がかかっています。無理な状態で介護を続けた結果、利用者様は身体に新たな痛みが生じ生活意欲が低下する事や、職員は腰痛となり仕事や生活に支障をきたすこと、さらに事故を起こしてしまう場合もあります。 医療法人鉄友会では、ノーリフティングポリシーの考えを基に、患者様の自立支援・安全はもちろんのこと、働く職員の安全や健康を念頭に置き、ご家族にも安心される質の高いサービスを提供できるように取り組んでいます。
当院では、職員の健康を守るために『ノーリフティング・ポリシー』を推進しています。全国ノーリフティング推進協会主催研修会の修了証を得ている職員が勤務しており、『ノーリフティング実践施設』に認定されています。ノーリフティングについて職員へ指導を行い、また、装具や機材を充実することにより、最善のケアを保証する体制を整えて実践しております。職員の健康を守ることにより、患者様へ安定したサービスを提供できるよう努めております。
『一般社団法人 全国ノーリフティング推進協会』(旧一般社団法人全国ノーリフト推進協会)へは創立当初から当院も会員として参加しており、当院理事長の宇野甲矢人においては協会の理事を務めさせていただいております。
そこにいるだけで気持ちが沈んでしまいがちな病院を患者さんにとって快適な病院、患者さんが治療に専念できる病院とするため、専属コーディネーターがスタイリッシュ&モダンな医療空間づくり、心理的重圧を和らげる憩いの医療空間づくりを行っています。
職場というのは、多少不便で使いにくくても、自分たちがそこに合わせてなんとかすればいい、さらに不自由な環境に慣れてしまい、非効率な中で働いていることにも、無駄な動きをしていて自分自身に負担がかかっていることに気づかなくなってしまいます。 さらに医療機関は「患者さんのために多少の無理は当たり前」という個人の献身的な働き方の上に成り立ってきたことも否めず、普通以上の無理ができてしまう人が集まっているとも言え、我慢の度合いが高くなる職場でもあります。
当院では、「幸せ収納デザイン株式会社」の協力のもと、ひとりひとりが働きやすい環境をつくるために、理事長を中心に職員が一丸となって職場環境デザインプロジェクトに取り組んでいます。 職場環境デザインは、必要な物を厳選し、最適な場所に配置しなおしていく作業です。必要な物も、最適な場所も、そこで働く人にしかわからないことです。そこで職員にはひたすら自分に優しい働き方を考えてもらい、収納のプロが最善の形にしていきます。 自分に優しい働き方の追究は、結果として自分だけでなく、同じチームで働く仲間や、つぎに入職してくる職員さんにも優しい職場環境を実現させます。そして最終的には患者さんへと還元されていきます。 当院では、こうして次世代へ繋がる働きやすい職場環境を丁寧につくりあげる挑戦をしています。